テレワークの定着やスマートフォン・タブレットの業務利用が当たり前になった今、「どのPCが誰の手元にあるか把握できていない」「OSのアップデートが各自任せになっている」という悩みを抱える中小企業が増えています。 情報システム専任担当者(情シス)がいない企業でも、PC・端末管理の基本を押さえれば、セキュリティリスクを下げながら管理の手間を減らすことは十分に可能です。 この記事では、PC・端末管理の基本的な考え方、よくある失敗、進め方、RIKEN TOKYOに相談できることを解説します。
PC・端末管理とは、企業が業務に使用するPC・スマートフォン・タブレットなどの機器を、適切に把握・設定・保護・更新する取り組みのことです。 端末の使用者・OSバージョン・セキュリティポリシーの適用状況を管理することが中心です。
PC・端末管理の文脈でよく出てくる用語を整理します。
| 用語 | 意味 | 主な用途 |
|---|---|---|
| IT資産管理 | 社内の機器・ソフトウェア・ライセンスを棚卸しして台帳で管理すること | 資産の可視化・ライセンス違反防止 |
| MDM(モバイルデバイス管理) | スマートフォン・タブレットなどモバイル端末をリモートで管理すること | 端末の設定・ワイプ・アプリ配布 |
| UEM(統合エンドポイント管理) | PCもモバイルも1つのツールでまとめて管理すること | 全端末の一元管理 |
中小企業の場合、最初は「IT資産管理(台帳での把握)」から始め、必要に応じてMDM・UEMへ拡張していくのが現実的な順序です。
PC・端末管理の重要性が高まっているのには、ここ数年の働き方の変化が影響しています。
社外からのアクセスが増え、OSアップデートが各自任せになりやすくなりました。 オフィス内でネットワークにつながっていた時代と比べて、管理側から端末の状態を確認しにくい環境になっています。
業務に使う端末がPCだけでなく、スマートフォン・タブレット・テレビ会議用デバイスなどへ広がっています。 1人で複数の端末を使うケースも珍しくなく、管理の対象が急速に増えています。
中小企業を標的にしたランサムウェアやフィッシング攻撃が増加しています。 攻撃の入口として狙われやすいのが、アップデートが遅れた端末や、セキュリティ設定が甘い端末です。
RIKEN TOKYOの視点 RIKEN TOKYOにご相談いただく東京の中小企業の中にも、「社員のPCがどんな状態かわからない」「退職者のアカウントが残ったままになっていた」というケースが少なくありません。情シスが兼任・不在でも、まず現状の棚卸しをするだけでリスクを把握できることをお伝えしています。
PC・端末管理が後回しになっている企業では、次のようなリスクが高まります。
OSやアプリのアップデートが各自任せになっていると、脆弱性を狙った攻撃の標的になりやすくなります。 ランサムウェアに感染すると、業務データが暗号化されて復旧に多大なコストと時間がかかります。
退職した社員のアカウントが残ったままだったり、私物端末から社内データにアクセスできたりする状態は、情報漏洩リスクに直結します。 端末を紛失・盗難された際に、遠隔でデータを消去(リモートワイプ)できる体制がないと被害が広がります。
社員が個人的にソフトウェアをインストールしていたり、ライセンス数を超えて使用していたりするケースが把握できていないと、気づかないうちにライセンス違反が発生することがあります。
台帳管理をしていないと、端末の更新タイミングがバラバラになり、サポート終了(EOS)を迎えた古いOSが混在しやすくなります。 問題が起きるたびに個別対応が必要になり、情シス兼任担当者の負荷が高まります。
PC・端末管理を整えようとする際によくある失敗を整理します。
台帳を作っても更新する運用が定着せず、実態と乖離してしまうケースです。 台帳は「作ること」より「更新し続ける運用を設計すること」が大切です。
設定項目が多すぎて初期設定が進まず、費用だけがかかり続けるケースです。 特にMicrosoft Intuneは機能が豊富な分、「何から設定するか」の優先順位を決めることが重要です。
IT担当者がセキュリティポリシーを設定しても、社員への周知が不足しており、私物端末の業務利用や禁止アプリの使用が続いているケースです。 技術的な対策と合わせて、社員への説明・ルール化が必要です。
概算費用を確認したい方へ PC管理ツールやMDMの導入コストは、端末台数・ライセンス構成・既存のMicrosoft 365プランによって大きく変わります。 予算申請や社内検討の材料に、まずは概算見積をご依頼ください。 スピードお見積りを依頼する
PC・端末管理は、次の順番で進めると失敗しにくくなります。 ツールや製品を先に選ぶのではなく、まず現状の把握から始めることが重要です。
社内にある端末の台数・機種・OS・使用者・購入年・廃棄予定を一覧化します。 まずはExcelやスプレッドシートでも構いません。「どこに何があるか」を把握することが出発点です。
棚卸しの結果を見て、サポート終了が近いOS、長期間アップデートされていない端末、退職者アカウントが残っている状態などを洗い出します。 リスクが高いものから対処する順番を決めます。
誰がどの端末を使えるか、私物端末の業務利用を認めるか、パスワードポリシーはどうするか、アップデートをどのように運用するか、を文書化します。 この段階でツールの要件も明確になってきます。
Microsoft 365を導入済みの場合、Business PremiumプランであればMicrosoft Intuneが含まれています。 追加コストをかけずにMDM・UEMの機能を使い始められるため、まず検討する価値があります。
ツールを入れるだけでなく、更新通知への対応フロー、新入社員の端末登録手順、退職者のアカウント削除フローを決め、実際に運用できているか定期的に確認します。
Microsoft IntuneはMicrosoftが提供するクラウド型のUEMサービスです。 OS問わず、複数の端末を1つの管理コンソールから一元管理できます。
主な機能は次のとおりです。
Microsoft Intuneの詳細はMicrosoft公式ドキュメントで確認できます。
| ライセンス | Intune包含 | 主な追加機能 |
|---|---|---|
| Microsoft 365 Business Basic | × | – |
| Microsoft 365 Business Standard | × | – |
| Microsoft 365 Business Premium | ○ | Defender for Business、条件付きアクセス |
| Microsoft 365 E3 | ○ | Entra ID P1 |
Microsoft 365のプランを確認したうえで、追加コストが発生するかどうかを判断するのが最初のステップです。
RIKEN TOKYOの視点 Microsoft 365をすでに導入している企業でも、「メールとTeamsしか使っていない」というケースが多くあります。ライセンス構成を見直すだけでIntuneが使えるようになるケースもあるため、まずはプランの確認から始めることをお勧めしています。Microsoft 365の活用状況が気になる方は、活用度チェックもあわせてご活用ください。
まずは自社のMicrosoft 365の活用状況を確認したい方へ メールとTeams以外の機能が使えていない場合、Intuneを含むセキュリティ機能が眠っている可能性があります。 RIKEN TOKYOでは、活用状況を整理できる「Microsoft 365 活用度チェック」をご用意しています。 Microsoft 365 活用度チェックを確認する
RIKEN TOKYOでは、PC・端末管理に関する相談から導入・運用支援まで対応しています。情シス不在・兼任の企業でも、何から始めるかを一緒に整理できる点が特長です。
| 支援内容 | 具体例 |
|---|---|
| 現状整理 | 端末台帳の棚卸し支援、リスク優先順位の整理 |
| ライセンス確認 | Microsoft 365プランの確認と見直し提案 |
| ツール導入 | Microsoft Intuneの初期設定・デバイス登録支援 |
| セキュリティ連携 | EDR・UTMとのセット提案 |
| 運用設計 | 更新フロー、退職者対応、新入社員登録手順の整備 |
| 機器調達 | PC更新・キッティング支援 |
PC・端末管理はセキュリティ対策の基盤であると同時に、Microsoft 365の認証・アクセス管理・セキュリティとも密接につながっています。 RIKEN TOKYOでは、オフィス環境とIT環境をまとめて相談できるため、端末管理だけでなくネットワーク・セキュリティ・Microsoft 365活用も含めた全体設計が可能です。
詳しくはMicrosoft & DXページや課題から探すページもあわせてご覧ください。
PC・端末管理で押さえるべきポイントを整理します。
PC・端末管理でお悩みの方は、RIKEN TOKYOにお気軽にご相談ください。 現状の困りごとを伺ったうえで、無理のない進め方をご提案します。
できます。まずはExcel台帳で端末の棚卸しをするところから始めれば、専任担当者がいなくても進められます。Microsoft 365を導入済みであれば、プランによってMicrosoft Intuneを使えるケースもあります。RIKEN TOKYOでは、初期設定から運用フロー整備まで一緒に進める支援を行っています。
まずは自社のMicrosoft 365のプランを確認し、Intuneが含まれているかどうかを調べることから始めます。含まれている場合は、デバイスの登録・コンプライアンスポリシーの設定・Windows Update管理の順に進めるのが一般的です。設定項目が多いため、優先順位を決めてから進めることが重要です。
MDM(モバイルデバイス管理)は主にスマートフォン・タブレットを対象とした管理ツールです。UEM(統合エンドポイント管理)はPCもモバイルも含めた全端末を1つのコンソールで管理できるツールです。Microsoft IntuneはUEMに分類されます。
端末台数・既存のMicrosoft 365プラン・追加するセキュリティ機能の範囲によって費用は変わります。Microsoft 365 Business PremiumへのプランアップグレードでIntuneを使い始める場合と、別途ツールを導入する場合では費用感が異なります。まずは概算見積をご依頼ください。
一般的には、購入から4〜5年を目安に更新を検討します。Windows 10のサポート終了(2025年10月)を受け、Windows 11対応機への移行が完了していない企業は早急に確認が必要です。更新前後のキッティングや設定移行も含めてRIKEN TOKYOにご相談いただけます。