社員がリモートワークで社内システムにつながらない、新オフィスに移転したらネットワークが遅くなった、VPNを入れたがトラブルが絶えない——このような悩みを持つ中小企業の経営者・管理部門責任者は少なくありません。
結論からお伝えすると、ネットワーク工事とVPN導入は「IT担当者に任せる」だけでは失敗しやすい領域です。設計段階から目的・利用人数・セキュリティ要件を明確にして進めることが、コストと運用トラブルを減らすカギになります。
この記事では、オフィスのネットワーク構築・VPN導入の基礎知識、よくある失敗例、進め方の手順、RIKEN TOKYOに相談できることを解説します。
VPN(Virtual Private Network)とは、インターネット上に暗号化された仮想の専用経路を作る技術です。この経路を通ることで、外部から社内ネットワークに安全につながることができます。
ただし、VPNには用途の異なる2種類があります。混同したまま導入を進めると、目的に合わない仕組みを入れてしまうことがあります。
| 種類 | 目的 | 主な利用シーン |
|---|---|---|
| リモートアクセス型VPN | 外出先や自宅から社内ネットワークに接続する | テレワーク、外回り中の業務 |
| 拠点間VPN(サイト間VPN) | 本社と支社・工場など複数拠点のネットワークを接続する | 多拠点企業、営業所との連携 |
一般的に中小企業がテレワーク対応で検討するのはリモートアクセス型ですが、複数拠点を持つ場合は拠点間VPNも合わせて設計する必要があります。
オフィス移転の場合、ネットワーク工事は内装工事・電源工事と並行して進める必要があります。後からやり直すと配線を引き直す工事が発生し、費用が大幅に増える点に注意が必要です。
ネットワーク工事やVPN導入の相談を受ける中で、情シス不在・兼任の中小企業では以下のような失敗が多く見られます。
内装・什器の手配を優先するあまり、ネットワーク工事の発注が遅れるケースがあります。移転直後に回線工事・配線工事の業者を手配しようとしても、着工まで時間がかかり、業務開始から数週間ネットワークが不安定な状態が続くことがあります。
オフィス移転では、入居予定日の3〜4ヶ月前からネットワーク設計を始めることが現実的です。
VPNは暗号化処理によって通信に一定の負荷がかかります。利用人数・接続端末数・通信するファイルサイズを考慮せずに機器を選定すると、接続速度が実用に耐えないレベルになることがあります。
また、VPN経由でアクセスできるファイルサーバーがオンプレミスに残ったままの場合、クラウドへの移行と合わせた設計が必要です。
VPNを導入した後は「つながれば安全」という誤解が生まれやすくなります。しかし、VPN機器自体の脆弱性を突いた攻撃は近年増加しており、ファームウェアの定期更新・多要素認証の設定・UTMとの組み合わせが不可欠です。
情シス担当者がいない企業では、初期設定後に設定変更や更新が放置されるケースが目立ちます。
RIKEN TOKYOの視点 東京の中小企業から相談を受ける中で、「VPNを導入済みだが、誰も管理できていない」という状況は珍しくありません。VPN機器のファームウェア更新が数年止まっている、初期パスワードのまま運用しているケースもあります。RIKEN TOKYOでは、導入後の運用管理を含めてご提案しています。
ネットワーク工事やVPN導入は、目的の整理から始めることで、後からやり直すコストを最小限に抑えられます。
1. 現状の課題と目的を整理する 「なぜネットワーク工事が必要なのか」「VPNで何を実現したいのか」を言語化します。テレワーク対応なのか、拠点間接続なのか、セキュリティ強化なのかによって、選ぶ手段が変わります。
2. 利用人数・端末数・接続する拠点数を確認する 同時接続人数が多い場合は、VPNルーターの処理能力が重要になります。将来の増員・拠点追加も見越した設計が必要です。
3. オフィス移転・リニューアルと同期させる ネットワーク工事は電源・配線工事と同時に進めることで、工事費用と工期を抑えられます。移転タイミングが確定したら、早期に相談先を決めることが重要です。
4. 機器・方式を決める インターネットVPN(UTM内蔵ルーターなど)か、クラウド型VPNか、IP-VPNかを、コスト・セキュリティ要件・運用体制に合わせて選定します。
5. 設置・設定・社員展開を計画する VPNクライアントの各端末へのインストール、多要素認証の設定、社員への使い方説明まで含めて計画します。導入後の問い合わせ先・サポート体制も確認します。
6. 運用体制を決める ファームウェア更新・パスワード管理・障害時の対応フローを誰が担うかを決めます。情シス不在の場合は、外部サポートを含めた運用設計が必要です。
概算費用を確認したい方へ 導入する機器の種類や接続拠点数、オフィスの規模によって費用は大きく変わります。予算申請や社内検討のために、まずは概算見積をご依頼ください。 スピードお見積りを依頼する
VPNの方式は大きく3種類に分かれます。中小企業では、コストと運用負荷のバランスからインターネットVPNまたはクラウドVPNを選ぶことが多いです。
| 方式 | 特徴 | 向いている企業 | コスト感 |
|---|---|---|---|
| インターネットVPN | 既存回線を使い、UTMやルーターでVPN構築 | 30〜100名規模、テレワーク対応 | 機器費用+設定費 |
| クラウドVPN | クラウド上でVPNを提供するサービスを利用 | 自社サーバー不要、拠点が少ない | 月額課金 |
| IP-VPN | 通信事業者の閉域ネットワークを利用 | 拠点間通信の品質・安定性重視 | 高め(拠点ごとに月額) |
なお、クラウドサービス(Microsoft 365・SharePointなど)を中心に業務を設計している場合、社内ファイルサーバーへのアクセスが不要になり、VPNの役割が変わることがあります。クラウド活用状況も含めて設計を見直すことが重要です。
設計・発注の前に、以下を整理しておくと相談がスムーズになります。
RIKEN TOKYOでは、ネットワーク工事とVPN導入に関して、現状整理から設計・工事・設定・運用まで対応しています。特に、情シス不在・兼任の中小企業でも進めやすいよう、まとめて相談できる体制を整えています。
| 支援内容 | 具体例 |
|---|---|
| 現状整理・設計 | 利用人数・拠点数・セキュリティ要件の整理、方式選定 |
| ネットワーク工事 | 回線手配、配線工事、Wi-Fi整備(オフィス移転・リニューアルと同時対応可) |
| VPN設定 | インターネットVPN、FortiGateなどUTM一体型の設定・導入 |
| セキュリティ連携 | UTM・EDR・多要素認証との組み合わせ設計 |
| 運用サポート | ファームウェア更新、障害時対応、設定変更のサポート |
また、RIKEN TOKYOではオフィス移転と同時にネットワーク工事・電話工事・Microsoft 365の設定変更まで対応できます。移転に合わせてネットワーク環境を見直したい場合は、まとめてご相談ください。
詳しくはこちら:RIKEN TOKYOのICT・ネットワーク支援
オフィスのネットワーク工事・VPN導入で押さえるべきポイントを整理します。
ネットワーク工事・VPN導入でお悩みの方は、RIKEN TOKYOにご相談ください。現状の利用環境と課題を伺ったうえで、規模に合った進め方をご提案します。
スピード見積が必要な場合はこちら:スピードお見積りを依頼する
相談できます。RIKEN TOKYOでは、情シス不在・兼任の中小企業でも進めやすいよう、現状整理から設計・工事・設定・運用サポートまで一貫してご対応しています。
移転予定日の3〜4ヶ月前を目安にご相談ください。内装・電源工事と同時に進めることで、工事費用と工期を抑えられます。移転日が近い場合も、まずはご連絡ください。
対応可能です。現在の機器構成・設定状況・運用体制を確認したうえで、ファームウェア更新の対応や、UTM・多要素認証の追加など、現状に合った改善をご提案します。
可能です。導入したい機器や規模がある程度決まっている場合は、スピードお見積りフォームからご相談ください。概算の費用感を早期に確認できます。